災害時こそ不安が増す「認知症の徘徊リスク」
近年、地震や台風・豪雨など自然災害が全国で頻発しています。こうした非常時には、環境の急激な変化や不安から、認知症の方が順応できずに徘徊してしまうケースが増えます。
避難所にいても、自宅を探して出て行ってしまったり、避難の途中で行方不明になってしまったりすることもあります。
そんな時に頼りになるのがGPSを始めとした見守り機器ですが、本当に災害時に使えるのか?という疑問を持つ方も多いことでしょう。
そこで今回は、災害時にGPSが使えるのかどうか、また今のうちに準備しておくべきことをまとめてご紹介します。
災害時、GPSは使えるのか?
結論から言うと、条件付きで使える場合が多いといえます。
GPS機器が使えるかどうかは、以下の要素に左右されます。
1.通信インフラが被害を受けていないか
多くのGPS機器は、取得した位置情報をスマホ等に送る際に、携帯電話回線(4G LTE)を使っています。そのため、地震や台風で通信インフラが破損等すると、位置情報の送信ができません。
※iTSUMO(いつも)の場合はNTTドコモの回線を使用しているため、復旧工事を待たなければいけません。ただし、仮復旧のために移動型基地局などの設備も完備しており、比較的早期に復旧しています。
2.GPS機器自体が壊れていないか
災害時の混乱で大きな衝撃や圧迫・水没などがあると、GPS機器が破損する可能性があります。
仮に通信インフラが被害を受けて通信できなくても、GPS衛星の信号を受信する機能自体は内蔵バッテリーで行える機器が多いので、停電中でも位置情報の取得は行っています。
ただし、その情報をスマホ等に送ることができないので、機器内部で一定数保存している状態になる機器が多いです。そして、通信が回復するとたまっていた情報を一斉に送信する仕組みになっています。
※iTSUMO(いつも)の場合は、専用カバーで使用することで、衝撃から守ることができ、また防水防塵性能が高く、水没での故障も防ぐことができます。
3.バッテリーが切れていないか
GPS端末は内蔵バッテリーで稼働するものがほとんどですので、停電時も使用可能です。しかし充電ができないので、バッテリー残量が非常に重要になります。
そのため普段から、バッテリー切れを防ぐ運用が求められます。
※iTSUMO(いつも)の場合、バッテリー残量通知があるので、充電忘れを防ぐことができます。また、満充電で、1日の稼働が2から3時間程度の場合、約1週間持ちますので、停電が復旧するまで持たせることができる可能性が非常に高いです。
災害時に備えて「事前にやっておいたら役に立つこと」
1.モバイルバッテリーを常備!
GPS端末や見守り用スマートフォン用に、大容量のモバイルバッテリーを(できれば複数)用意しましょう。そして、モバイルバッテリーの充電も定期的にチェックすることが大事です。
災害時にはコンセントが使えないため、電源確保が生命線になります。
2.ローエネルギー型GPS端末を選ぶ!
製品によってはバッテリーが1週間以上持つタイプもあります。ただし、カタログ上のスペックだけでは判断できない点には注意です。
特に、GPS機器は電波環境や動作の回数によって極端にバッテリー持ちが悪くなる場合もあり、使用される前に専門家にご相談されるのがおススメです。
※iTSUMO(いつも)の場合、アーバンテックだけでなく、担当福祉用具店が実際に地域の事情も加味したうえでご相談に乗ることもできます。また、レンタルですので万が一の場合も解約金など必要ありませんので、お気軽にお試しいただけます。
3.家族・近隣との「災害時ルール」共有
あらかじめ「災害時は○○さんの家に避難する」「GPSが動かなくなったら△△を探す」など、家族内ルールを共有しておくと行動がスムーズになります。
※iTSUMO(いつも)の場合、事前に役割分担を行っていただきます。
4.ケアマネジャーや、福祉用具店など介護サービス事業者との「災害時ルール」共有
上記の「災害時ルール」は、ケアマネジャーや、福祉用具店といった介護サービス事業者とも共有しておくことがとても大事です。
5.自治体の「徘徊SOSネットワーク」に登録
一部自治体では、徘徊高齢者の捜索ネットワークがあります。登録しておくだけで、いざというときの助けになります。
※iTSUMO(いつも)の場合も、万が一に備えて、セーフティーネットを何重にもしておくことをおススメしています。
まとめ:GPSは“備えてこそ”活きる災害対策ツール
認知症徘徊を見守るためのGPS機器は、もちろん万能ではありませんが、災害時にも「通信」と「電源」が確保できれば非常に頼りになるツールです。
とはいえ、非常時には何が起こるかわかりません。
弊社には「地震等災害で利用者が、がれきや土に埋まってしまった場合に発見できますか?」というお問い合わせも届いています。徘徊だけでなく、万が一の時に早期発見するためのツールとしても、備えておくことが重要です。
大切な家族を守るために、日頃からの準備と見直しを習慣にしましょう。

資格:介護福祉士・介護支援専門員・福祉住環境コーディネーター2級
措置時代から介護業界で働き(アラフィフ)、介護保険制度施行後もずっと介護現場に携わってきている。特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・グループホーム・通所介護(デイサービス)・小規模多機能型居宅介護・居宅介護支援(ケアプランセンター)・福祉用具貸与での勤務経験を有し、介護事業所の立ち上げに数件参画。
現在は福祉用具の企画コンサルタントとして、新商品の開発などに携わる傍ら、これまでの介護現場の経験をもとに、介護の楽しさややりがいなどを伝えていきたいと考えている。
研修:認知症介護実践者研修・認知症実践介護リーダー研修・認知症対応型サービス事業管理者研修






