その昔、特養(特別養護老人ホーム)と書いて「姥捨て山」と読む。みたいな時期がありました。私が初めて就職した当時もそんな空気が残る時期でした。それから「開かれた施設」を目指し、地域になくてはならない場所として市民権を得るのにかなりの時間がかかったと思います(一部の地域ではまだまだ地域と隔絶しているようです)
さて、特養って何か?意外と知られていないので、簡単にご説明すると、介護保険で利用できる入所施設です。ただし、入所要件もどんどん厳しくなったり、利用料金も自費部分が増えたり、またしても財政難の影響がそこら中に出ております。
特養に入るには施設に直接申し込むのですが、注意しないといけないことは地域密着型という名前がついている施設は、ご本人の住所地にある施設しか選べません。
無事入所できると、専用のお部屋(最近は個室が多い)で食事・入浴・排泄・レクリエーションなどを介護サービス付きで24時間受けることができます。
病気になったら・・・施設内には嘱託の場合が多いですが医師がおり、その指示に従って看護師が処置を行ってくれます。それでも治らない場合、施設の送迎で病院へ受診します。緊急時は救急車なんてこともあり得ます。
いつまで入所できるのかというと、入院しなければいけない状態でなければ、終身ご利用できます。施設で亡くなられるケースも一時期減りましたが、また最近増えてきているようです。
よく聞く質問で、入所の順番は早く申し込んだ順番でしょ?と。違います。入所者を選定するには専門の委員会を開催し、全申込者の情報を数値化し、点数の高い方(お困り度合いの大きい方)から順位が決まり、空きベッドが出た時に順番通りにご連絡をするという仕組みです。
ただ、まだまだ大丈夫ではなく、気に入った施設を将来のために事前に見学しておき、申し込みできるのであれば先にしておくことをお勧めします。