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辻 和宏 について

介護福祉士・介護支援専門員・福祉住環境コーディネーター2級 措置時代から介護業界で働き(アラフィフ)、介護保険制度施行後もずっと介護現場に携わってきている。特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・グループホーム・通所介護(デイサービス)・小規模多機能型居宅介護・居宅介護支援(ケアプランセンター)・福祉用具貸与での勤務経験を有し、介護事業所の立ち上げに数件参画。 現在は福祉用具の企画コンサルタントとして、新商品の開発などに携わる傍ら、これまでの介護現場の経験をもとに、介護の楽しさややりがいなどを伝えていきたいと考えている。 研修:認知症介護実践者研修・認知症実践介護リーダー研修・認知症対応型サービス事業管理者研修

夕暮れ症候群(トワイライトシンドローム)

あまり聞きなれない言葉かと思いますが、老人ホームやデイサービスなどではよくみられます。

夕暮れ症候群とは?

認知症の方は夕方になるとそわそわして「家に帰りたい」となることを夕暮れ症候群(トワイライトシンドローム)と呼びます。
このとき、「帰宅願望」や「徘徊」なんて言われ方をされる場合もあるのですが、ほとんどの場合きちんと理由があります。

夕暮れ症候群の傾向

まず、症状の出る方は女性の方が多く、傾向としては、若いころからきちんと「主婦」をされてきた方が多いように思います。つまり、夕方になると家で洗濯物や食事の準備をして、子供の世話をして旦那様の帰りを待っていた。そういう生活を続けてこられた方が、認知症になってもそのリズムが染みついていて、夕方になるとそわそわしてしまうのです。

夕暮れ症候群を見守る(介護)のコツについて

ご本人にとっては「暗くなるまで外で過ごしてしまったすぐにでも帰らないと」という状況ですので、説得しようとしてもなかなか難しく、どんどん興奮されてしまうという事がよくあります。
そして外に飛び出してしまい介護職員からは「徘徊」と言われてしまう。
そういう時は、少し時間をおいて対応することが大切で、焦りや興奮という状況が収まると、現状を思い出されます。そうすると「あれ?ここはどこ?」となり、今度は不安が大きくなります。
見守る(介護)のコツは、それまではできるだけそっとしておき、空気感が変わったタイミングを見て声をかけるのです。それを可能にするのが認知症徘徊感知機器iTSUMOなんです。
しばらくは位置検索だけを行い、居場所の把握はしておき、そろそろかという時にお迎えに行くのですが、まずは後ろからそっと様子を見て、きょろきょろし始めたら偶然出会ったような雰囲気で声を掛けます。そうすると笑顔で一緒に戻っていただける!(時もあります)

この先は時代が変わり、共働きが当たり前、家の中のパワーバランスも変わりつつあるため、もしかしたら、夕暮れ症候群になる人も減るのかもしれませんね。

家族が認知症での徘徊かなと思ったら?徘徊の兆候と見分ける方法

※(本来は徘徊には目的もなく歩き回るなどという意味があり、認知症の方の行動とは違うのですが、ここでは一般名称として徘徊という言葉を使用しています)

認知症による徘徊の兆候を見分ける方法として、わたしの経験上、以下のような点が挙げられます。

1.いつもの道で迷う

認知症になると、家や周りの環境がわからなくなっていつも通っている道でも迷うことがあります。

2.季節や時間の認識が混乱する

認知症になると、季節や時間の感覚が混乱し、夏か冬か、朝か夜かを間違えたり、自分がどこにいるのか分からなくなったりすることがあります。
夏に厚着をしてみたり、夜におはようと起きてきたり

3.いつもと違う事に対して混乱する

認知症になると、日常生活のルーティンから外れると混乱し、意図せずに家を出たり、家に戻らなかったりすることがあります。

4.不安や緊張が高まる

認知症になると、不安や緊張に敏感になり、いてもたってもいれなくなり徘徊することがあります。

5.水分不足や薬の副作用

認知症になると、薬の管理や水分の管理がうまくできず、副作用が出たり、混乱することで徘徊することがあることがあります。

どれか1つでも当てはまれば、まずは専門医に受診し、きっちり診断されることが一番です。
むかしは認知症になると人生が終わる ようなことを言われたこともありましたが、今は早期発見により病状の進行を遅らせる方法も確立してきています。
あくまで『病気である』という認識のもと、本人もご家族もどう向き合っていくかという視点で良いケアを目指していきましょう。

認知症の徘徊についてもっと詳しく見る>

徘徊(認知症)見守りGPSのご利用事例67

★奈良県U様 女性80代 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:旦那さま
GPSの取り付け位置:普段履きの靴

家の周りが、住宅密集地で奥さんが一人で散歩に行ってたまに帰ってこれなくなるし、どこにいてるかもわかりにくかったので、何か良い物がないか探していた時にiTSUMOを見つけられてお問い合わせをいただきました。

相談された旦那さんが高齢で機械の事があまり得意ではないので、県外の娘さんが携帯電話で位置検索をしてくれています。
iTSUMOの充電といなくなった時のお迎えは、旦那さんが行い、位置検索は、娘さんが行うという役割分担をしっかり決めて運用をされています。

徘徊(認知症)GPSのitsumoを利用して見守りをする旦那さん、奥さん、娘さんのイラスト

バリアフリー2023 大阪に今年もiTSUMOを出展します!

バリアフリー展2023大阪のバナーイメージ

認知症徘徊GPS iTSUMO! 今年もバリアフリー2023 大阪に出展いたします。
ここ数年、縮小規模で開催されてきたバリアフリー展ですが、今年は以前の通常規模に近い規模で開催予定です。
徘徊の見守りをGPSで行いたい方、認知症についてなど、参考にしていただけるブースも多数出展予定です。

期間:2023年4月19(水)~4月21日(金)
場所:インテックス大阪

iTUSMOのブースは5号館です。

↓アクセスはこちら↓

最寄り駅:大阪メトロ ニュートラム 中ふ頭駅

入場は無料です。あらかじめインターネットから来場登録をされると、当日の登録手続きは不要ですので、前もって登録されることをおすすめします。

5号館には認知症徘徊GPS iTSUMOはもちろん、介護ロボットゾーンや介護DXゾーンなどもありますので、是非ご来場ください。お待ちしております。

バリアフリー2023の公式サイト(概要)はこちら→https://www.tvoe.co.jp/bmk/outline/

徘徊(認知症の見守りGPSのご利用事例66

★大阪府C様 男性90代 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:お孫さま
GPSの取り付け位置:革靴(ローファータイプ)

朝から夕方まで自宅で一人過ごしている(デイサービスは断固拒否)されています。
ご飯は朝・昼・晩と同市内の親族のどなたかが交代でご飯の用意をしに行かれています。
「そろそろ家に帰らなあかん」と自宅にいても、ひっきりなしに何回も言うようになり、
昼間は自宅で寝ているが、夜中になると外に散歩し、警察に何度も保護されるようになり、
心配になったお孫さんがiTSUMOを依頼されました。

お孫さんの希望は
1.夜中でも出かけたら知らせて欲しい
2.日中は自分も仕事をしているし、本人も寝ている事がほとんどなので、お知らせしてほしくない

ということでした。

ですので、振動感知設定を勧めさせていただきました。
お孫さんが仕事後、本人の自宅へ晩ご飯を用意しに行き、帰り際、ご本人さんが自宅にいるのを確認して、振動感知設定ONにし、その後メールが来なければ振動感知設定OFF、
たまに夜中に振動感知通知メールが来るので、その時は現在の位置を探す機能で、現在地を調べて、お迎えに行っているということです。

充電もご家族の方が交代で毎日来るので、その時に充電。

今のところは、それでうまく使えていますとご連絡をいただいております。

認知症で徘徊の見守りでitsumoのGPSをご利用のおじいちゃんのイラスト

GPSで位置を探す!でもどう持ってもらう?使いこなす?

GPSを使えば位置がわかる!でもどうやって持ってもらう・・・?使いこなす・・・?

GPS端末のメーカーは以前から比べるとかなり増えました。また、所持方法についても、各メーカー工夫を凝らしているところなので、いろいろ探されてピッタリのものを見つけられるといいと思います。

そもそもGPS端末のサイズはどのメーカーもかなり小型化が進んでいるので、小さなポケットにも入るサイズです。ですので、所持方法にそこまで工夫がいるのか?と思わるかもしれませんが、弊社iTSUMOの場合、設置場所の約6割は普段履きの靴です。そこに専用カバーで甲の部分に取り付けるという方法です。
なぜ、そんな小さな端末をわざわざ靴に取り付けるか・・・
徘徊される認知症の方は何も持たずに出かけてしまう事が多いからなんです。
もっと言えば、例えばスマホを持って出られるならGPS端末は必要ないと言えます。

普段履きの靴に取り付けることで、利用者はいつもと履き心地が一緒なので、違和感なく履き続けてもらえ、履いて出てもらえれば位置情報がいつでもわかるので、すぐに保護できるという事になります。

また、靴の甲に取り付けることは、NTTドコモと秋田県が実証実験を行い、足の甲が良いという結果が出ています。

秋田県における認知症高齢者見守りサービス実証実験概要

提供期間 2013年11月21日~2014年2月28日
目的 位置情報サービスを利用した認知症高齢者見守りサービスの有用性検証
参加人数 12名(秋田市6名、仙北市1名、潟上市1名、能代市4名)
小型GPS端末の被装着器具 靴、サンダル、長靴、服など
各社の役割 秋田県:全体の監修
ドコモ:位置情報プラットフォーム、小型GPS端末の提供
秋田東北商事株式会社・株式会社Wind:利用者向けサービス提供、利用者向け各種窓口

<装着イメージ>
認知症徘徊見守りGPSの装着イメージ写真
引用:https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2013/11/21_02.html#p02

靴以外の方法については、利用者の日ごろの行動を見ながら場所を決めていきます。
この時、ご家族だけではアイデアに詰まってしまう事もあり、弊社iTSUMOでは介護保険を利用することで、ケアマネジャー様や福祉用具店様、その他介護サービスの専門家の意見を聞きながら、最適な設置場所や方法を決めることが可能となっています。

さらに、GPSは設置後の運用が最も大事で、まずはきちんと外出時に所持していただくことですが、たとえば、充電が切れていれば位置情報もわかりません。
位置検索をしてお迎えに行かなければ徘徊のままという事になります。
当たり前の事なのですが、この役割をきっちり分担してはじめてGPS端末を使いこなすことができるのです。

認知症で徘徊?どう接すれば?どうしたらいい?

「おじいちゃんどこいくの?」
「・・・」
もともと口数が少なかったお義父さん、最近、外出する機会が増えていて、帰ってくるとズボンがすごく汚れていたり、靴がすぐにボロボロになったり・・・なんだか依然と様子が違っているように感じています。

そんなご相談を受けました。

身近な方が認知症になって徘徊が始まるという想定は通常していないと思います。
しかも、身近であればあるほどその変化に気付くのが遅くなる傾向があります。

そこで逆にご質問を差し上げます。
「お出かけされる頻度は?」
「その時所持品は?」
「外出中に外で出会ったことはありますか?」ある場合「どのような表情でした?」

例えば、
・家に戻ってもまたすぐに出かけるなど、家にいてもそわそわしている場合
・携帯や鍵・財布など持たずに出かける場合
・外で出会って別人のような表情をしている場合
などは認知症の可能性もあるので、一度専門医に受診されることをオススメします。
そのうえで、上記に当てはまる場合、GPS端末(iTSUMOを含む)の使用を検討していただきます。

あれ?っと思ったら、まずは認知症の受診に

認知症の診断を受けることは、とても恐ろしいと考えられる方も多いのですが、現在は早期診断により進行を遅らせる方法もたくさんありますので、怖がらずに受診してください。

認知症や徘徊の介護相談ができる場所の確保

次に、具体的に介護の相談をできる場所の確保が必要です。
一番は担当になっていただくケアマネジャー様になるのですが、市役所や地域包括支援センター、主治医など相談できるところはたくさんあります。
上記の方は弊社にご相談をいただき、わたしが回答をさせていただきました。
こういう風に、いろんな人に相談されることが良いと思います。
もちろん最終判断はご本人とご家族という事になるのですが、判断材料となる情報は多い方が良いですので、とにかくいろんな人に相談してください。

認知症とは?

ところで、認知症とは何なのか・・・?
認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。「認知病」ではなく「認知症」(症状)という事です。
日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計され、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されており、高齢社会の日本では認知症に向けた取組が今後ますます重要になります。

「加齢によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」の違い(一例)

  加齢によるもの忘れ 認知症によるもの忘れ
体験したこと 一部を忘れる
(例:朝ごはんのメニュー)
すべてを忘れている
(例:朝ごはんを食べたこと自体)
学習能力 維持されている 新しいことを覚えられない
もの忘れの自覚 ある なくなる
探し物に対して (自分で)努力して見つけられる いつも探し物をしている
誰かが盗ったなどと、他人のせいにすることがある
日常生活への支障 ない ある
症状の進行 極めて徐々にしか進行しない 進行する

ただし、上記は目安で実際には認知症の方も、もの忘れの自覚がありますし、新しいことも覚えることができます。(認知症でも最新の演歌をバッチリ覚えた方もいます♪)

ご家族が取るべき行動

次に、ご家族が取るべき行動についてお伝えします。
・とにかく早急に専門医への受診
・ケアの専門家に相談
・利用できる介護サービスは積極的に利用
・気分転換ができる時間を作る(自分だけの時間の確保)

特に4つ目、気分転換はとても大事で、介護は長丁場になるケースが多く、介護者の健康(心の健康も)が最も重要となります。

何か悩みがあれば、弊社にご相談いただいても大丈夫です。是非ご連絡いただければと思います。

北海道札幌市でiTSUMOが常設展示に

北海道の福祉用具展示場(札幌市社会福祉協議会 福祉用具展示ホール)でiTSUMOの常設展示が開始になりました。

北海道札幌市近辺の方はiTSUMOをどんなものか直接見ていただくことが可能になりました。
札幌市周辺の方は是非ご利用ください。

札幌市社会福祉協議会 福祉用具展示ホールで常時展示されているiTSUMOの写真

◎札幌市社会福祉協議会 福祉用具展示ホール
〒060-0042 北海道札幌市中央区 大通西19丁目1番1号 札幌市社会福祉総合センター3階
開館時間:8:45から17:15
休館日:第2を除く土/日/祝/年末年始
ホームページ:https://www.sapporo-shakyo.or.jp/

高知福祉総合フェアに出展

2022年11月18、19日に高知市で開催された高知福祉総合フェアの第20回高知ふくし機器展に認知症の徘徊見守りGPS iTSUMOが出展されました。
高知ふくし機器展の開催は2年ぶりでした。

久しぶりの高知県でのふくし機器展。高知県の人にGPSで見守る認知症の徘徊対策ついて知って頂く良い機会です。

第20回高知ふくし機器展会場の写真
会場の準備が完了した写真
ブースの準備もしっかりできました。頑張ります。

高知ふくし機器展のiTSUMOのGPSブースの写真

多くの方が来場されていました。

機器展にたくさんの人が来場している写真

ご来場いただいた皆様、高知ふくし機器展の事務局の皆様、ありがとうございました。
来年ももっとたくさんの方に認知症の徘徊見守りGPSを知っていただけるように頑張っていきたいと思います。

大和郡山市の認知症高齢者の見守り訓練

3年後の2025年には高齢者の5人に一人が認知症になると言われています。
大和郡山市では周りの認知症の高齢者を見守っていく訓練を実施しているというニュースをNHKが配信していましたので共有させていただきます。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20221115/2050012160.html

実はiTSUMOは大和郡山市では、一般施策+介護保険のハイブリッド方式で採用していただいている町で認知症の徘徊を見守る体制にとても力を入れている都市なんです。
ハイブリッド方式について詳しくはこちらをご覧ください。

認知症徘徊GPS iTSUMOの専用シューズ(製品版)のデザイン公開!

こんにちは。アーバンテックです。
開発元のシューズメーカー「キャラバン様」から製品版のiTSUMO専用シューズのデザインが公開されました。

実際のリリースまでにできる限り改良を重ねていきたいと考えています。
なので、以前、公開したシルエットとは少し変わっています。

靴ひも部分がほどけた時の転倒予防にもなるように、結ぶ必要がないスッキリとしたデザインにしました。
甲幅の調整はワンタッチでできるので、脱ぎ履きも楽々です。

認知症徘徊GPS iTSUMOの製品版専用シューズの新デザインのイラスト

製品版のリリースまであと一歩、今回はサイズの展開も予定しています。

さらに進化したiTSUMOの専用シューズ(製品版)について「キャラバン様」から新しい開発情報をいただき次第、このページで公開していく予定ですので、ご期待ください。

HCR国際福祉機器展2022出展中!

昨日(10月5日)からHCR国際福祉機器展2022が始まりました。
HCR国際福祉機器展2022の看板(東京ビッグサイト)

開展のあいさつ、いよいよスタート間近、緊張感が漂います。
HCR国際福祉機器展2022の開始のご挨拶をしている人

iTSUMOのGPSのブースはというとこんな感じ、
GPSで認知症の徘徊を見守るiTSUMOの展示会ブース(スタート前)

スタート前、お立ち寄りいただける方にGPSを認知症の徘徊で役立てることができるということをたくさんの人に知っていただくために、時間をかけて準備をしてきました。
どれくらいの人が来てくれるかな?期待と不安が入り混じります。ドキドキ!!

GPSで認知症の徘徊を見守るiTSUMOの展示会ブース(スタート後)
スタート後、不安が払拭されるようにケアマネジャーや福祉関係の方々などたくさんの人が興味を持ってお立ち寄りいただき、大盛況でした。

HCRは明日まで東京国際展示場「東京ビッグサイト」で開催しています。開催時間は10:00~17:00です。
来場を予定されている方やご興味のある方はぜひお立ち寄りください。

HCR国際福祉機器展2022出展のお知らせ

明日より三日間(10月5~7日)、東京ビッグサイトにてHCR国際福祉機器展に出展いたします。
H.C.R. とは、ハンドメイドの自助具から最先端技術を活用した介護ロボット・福祉車両まで世界の福祉機器を一堂に集めたアジア最大規模の国際展示会です。

昨年はオリンピック開催とコロナ禍という状況の元、小規模での開催となりましたが、今年は通年通り、東京ビッグサイトにて大規模開催いたします。

iTSUMOのブースはアーバン警備保障株式会社の名前で出てます。
東1-03-04にあります。
来場を予定されている方はぜひお立ち寄りください。開発中の新商品もチラ見せさせていただきます(笑)。

会場:東京国際展示場「東京ビッグサイト」東展示ホール
(〒135-0063 東京都江東区有明3-11-1/66,140㎡)
会期:2022年10月5日から7日 10:00~17:00
入場料:無料(事前登録制)
来場者:10万人(見込み)

↓iTSUMOのブースはこちら↓
認知症徘徊GPS「iTSUMO」の展示会ブース

認知症の徘徊見守りGPSをご利用事例65

★大阪府C様 男性90代 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:お孫さま
GPSの取り付け位置:革靴(ローファータイプ)

朝から夕方まで自宅で一人過ごしている(デイサービスは断固拒否)されています。
ご飯は朝・昼・晩と同市内の親族のどなたかが交代でご飯の用意をしに行かれています。
「そろそろ家に帰らあかん」と自宅にいても、ひっきりなしに何回も言うようになり、
昼間は自宅で寝ているが、夜中になると外に散歩し、警察に何度も保護されるようになり、
心配になったお孫さんがiTSUMOを依頼されました。

お孫さんの希望は
1.夜中でも出かけたら知らせて欲しい
2.日中は自分も仕事をしているし、本人も寝ている事がほとんどなので、お知らせしてほしくない

ということでした。

ですので、振動感知設定を勧めさせていただきました。
お孫さんが仕事後、本人の自宅へ晩ご飯を用意しに行き、帰り際、ご本人さんが自宅にいるのを確認して、振動感知設定ONにすように、の後朝までメールが来なければ振動感知設定OFF、
たまに夜中に振動感知通知メールが来るので、その時は現在の位置を探す機能で、現在地を調べて、お迎えに行っているということです。

充電もご家族の方が交代で毎日来るので、その時に充電。

今のところは、それでうまく使えていますとご連絡をいただいております。

iTSUMOのGPSってすごい

今回は、手前味噌ですがiTSUMOのGPSのすごさを書いてみたいと思います。
これまでで一番「すごい」と感じたのは、壊れかけた家族関係を修復し、看取りまで自宅でできたご家族の事例です。

iTSUMOのGPSについてお問い合わせがある場合、介護度は低い(認定がまだの方も結構あります)のですが、徘徊が原因で警察に保護されて在宅介護に限界を感じ、藁(ワラ)にもすがる思いで連絡があることが多く、かなりの悲壮感が漂っています。

この段階で入所施設を探されている割合はかなり高いです。(もう介護したくない!と)
そしてiTSUMOのGPS説明を聞いていただき、実際に使用開始の段階では少し希望の光が見えるかな?程度です。(入所までのつなぎになればいいか・・・程度ですね)
そしていざ実際に行方不明になって、GPSで位置捜索すると「ん?これはいけるかも?」と目の前が少し開けてきます。(これなら入所しなくても在宅介護でいけるのか・・・?)
それまでは出かけそうになるご本人を見つけては、罵声や怒声をかけていたのが少し和らぎます。そうするとご本人も精神的に安定され、徘徊の回数が減っていきます。

さらに、万が一の時にもすぐに迎えに行けるので特にご家族に不安はなく、家族関係も戻っていきます。(「徘徊」を「散歩」と捉えることができ、逆に「行ってらっしゃい」と声をかける余裕もでてきます)
しばらくすると認知症は進行し、体は老化し、ADLが落ちるため徘徊の距離が短くなり、そのうち外出することも難しくなります。(いわゆる寝たきりになります)
そうなればiTSUMOのは卒業です。GPSのレンタル終了で弊社との関係はここまでです。

そして、ここからは自宅で在宅ケアを受けつつ看取りまで。
残されたご家族には怒りの表情は一切なく、認知症ゆえのご近所トラブルやハプニングなども笑いながら話されます。

これはフィクションではありません。実際にわたしが出会ったご家族のことばです。
全ての方がiTSUMOのGPSによっていい方向に行くとは限りません。しかし、こうして自宅で最期を迎えられ「最期を事故ではなく布団で送ることができた。本当にありがとう」という感謝の言葉を、わざわざご報告いただいたこと。

わたしの使命は、こういう方が一人も多くなるようにiTSUMOをしっかり使いこなしてもらうことなんだと感じています。

世間の目 について

わたしが子供のころ(40年近く前)は「要介護者」と「重病人」がほぼイコールで見られていたんじゃないかと思います。もっと言えば「認知症の人」と「犯罪者や廃人」もそんな目で見られていたように記憶をたどると感じます。今考えると恐ろしい話です。

それが「介護」や「認知症」という概念が確立したことで専門職生まれ、それぞれが誇りをもって仕事できる環境になりました。当事者の方も生き辛さが少しは和らいだのではないかと思います。

最近では「コロナ」と「昔のペストのような大量に死者が出た感染症」がイコールで見られていました。しかしこれも、研究が進み徐々にそこまで怖い病気ではなくなりつつあります。
結局は「無知」が差別や誤解を生み、研究が進めば雪が解けるように世間になじんでいく、そんなもんじゃないかなと考えます。
まだまだ認知症に対しての世間の目は温かいとは言えない状況もあり、徘徊についての理解も少なく、警察に保護願を出したときでも「嫌な顔をされる」こともあるといいます。
iTSUMOのGPSの理解が進めば、認知症・徘徊についての理解も進み、もっと温かい世間にかわっていくはず と考え、日々発信を続けています。

つまりすべてのもの・ことは「原因」と「対策」がわかれば「怖いもの」ではなく「共存可能」になるということです。
これは、小学生の時に学校で初めて友達ができたときの感覚に近いと思います。(覚えています?不安いっぱいで登校し同級生から初めて声をかけられた時のドキドキを)・・・書きながら、わたしの時の感覚はよみがえってきませんでした・・・。
ともかく「知らない」から「知っている」になるには努力が必要で、みんなが「知っている」になれば差別や誤解は少なくなるという事です。
そのために、わたしは認知症・徘徊について発信を続けますし、これを読んでくださった方も、自分の方法で発信をしてほしいと思います。
きっと誰かのためになっていると思います。

世界アルツハイマー月間2022

こんにちは。アーバンテックです。

今月は世界アルツハイマー月間です。
1994年に「国際アルツハイマー病協会」と世界保健機関(WHO)が制定しているのですが、毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」、9月の間は世界アルツハイマー月間となっています。

世界アルツハイマー月間では認知症の啓蒙が世界中で実施されています。
我が国、日本でも公益社団法人「認知症の人と家族の会」がポスターやリーフレットを作成して、認知症への理解を呼びかけるなどの活動を行っています。

アーバンテックは認知症徘徊GPSの開発元として「認知症の人と家族の会」の活動を応援しています。

「認知症の人と家族の会」のホームページ:https://www.alzheimer.or.jp/

お子様にも認知症のことを理解してもらえるサイト:https://alzheimer.or.jp/kodomo/

アーバンテックも日本の皆さんに少しでも認知症のことを理解して頂けるように日々活動してまいります。

認知症の徘徊見守りGPSをご利用事例64

★大阪府G様 男性80歳 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:ご家族様とケアマネージャー
GPSの取り付け位置:靴

担当福祉用具店さんからお話しをおうかがいしました。

ご利用者が男性の場合、初対面でどうしても構えられてしまうことがあります。
知らない人が家に来て、自分の靴を色々と触るものですから、あまりいい気分はされないようです・・・。なので時には怒られることもあります。

そんな話を何気なくケアマネージャーさんに話したところ「今からおじいちゃんの味方が来てくれる!」「その人は私の友達やで!」と、初対面の前にご本人様に話していてくれました。
おかげさまで、導入がスムーズにいっただけでなく、ご利用者様との距離が一気に近くなり、世間話をしながらメンテナンスもできる関係になりました。

もちろんiTSUMOの付いた靴を毎日履いて出掛けいただけています。

このように、iTSUMOは便利な機械ですが、いろんな人の協力が必要です。

やはり認知症・徘徊というとご家族やご本人にとってデリケートな内容ですので、
ご家族様はもちろん、ケアマネジャー様の協力も欠かせないと感じました。

ケアマネージャーさんが訪問しているイラスト

認知症の徘徊見守りGPSをご利用事例63

突然ですが、皆さんAirTag(エアタグ)ってご存じでしょうか?
apple社製のあれです。

ボタンより少し大きいぐらいの「GPS」のようなものです。(実際はGPSではないです)

ご家族が、認知症のお父さんに「これなら使えるんじゃないか」と思い購入されたそうです。

しかし残念ながら、お父さんは出かける時に持って出てもらえませんでした。
(実は持って出ていただけても捜索可能範囲は限定的なのです)

そこで、iTSUMOなら靴に取り付けることができるので、持って出かけてもらう必要がないのでうまくいくのではないかと相談を受けました。

早速、担当者が説明に向かうと娘様から
「こんな目立つカバーの靴をお父さんは履かない」
「充電をするのにいちいち他府県から戻って来れない」
「お父さんがいなくなったら私は探せない」
「すぐに迎えに行けないから無理」と、できない理由を伝えていただきました。

こちらからは
1.目立つカバーを気にされるかどうか一度試したい
2.充電は他の介護サービス中にお願いしてはどうか
3.捜索に関しては、他にできるご家族がおられないか(遠方でも)
4.すぐに迎えに行けないタイミングは警察に保護願を出すことも検討
と、ご提案させていただきましたが、こちらに依存されるように感じました。

※今回のケースでは結論から言うと、iTSUMOも取付できませんでした。

残念ですが、iTSUMOはご家族または周りに入る方の協力がないと使いこなすことができません。
もちろん独居であったり、身寄りのない方の場合、ご家族にかわる協力者がいれば使いこなしていただけます。
iTSUMOにできることは「居場所がわかる」だけですから

iTSUMOは全ての人に適した機器ではなく、このようにうまく行かない事例もあります。
ですが、1日でも長く住み慣れた家にご本人が居れる環境を提案し続けたいと思います。

協力して介護するイラスト2

認知症徘徊GPS iTSUMOの専用シューズ(製品版)開発中!

こんにちは。アーバンテックです。

試験販売中のiTSUMOの専用シューズが完売間近となってきました。
試験販売中にいろいろなご意見をいただき、誠にありがとうございました。

リリースまではもうしばらく時間がかかりますが、現在製品版の開発が着々と進んでおります。

開発元のシューズメーカー「キャラバン様」から製品版のiTSUMO専用シューズのシルエットが到着しましたのでご紹介させていただきます。

開発中のiTSUMO専用シューズのシルエット

さらに進化したiTSUMOの専用シューズ(製品版)について「キャラバン様」から新しい開発情報をいただき次第、このページで公開していく予定ですので、ご期待ください。