★奈良県A・H様 男性 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:奥様
若年性アルツハイマー型認知症でiTSUMOのご利用開始されました。初回のご訪問時、ご自宅へ伺うと、ご本人やご家族がとてもにこやかで、笑いに溢れ、全くと言っていいほど思い詰めた環境ではないことに驚きました。
奥さんは、旦那さんが「認知症」になったからと言って環境はできるだけ変えず、できる限り本人の意思を尊重してあげたいとのこと。素晴らしいと思いました。
iTSUMOの説明は、ご夫婦2人で聞いていただき、旦那さんにも直接「充電すること」「持ってもらうこと」この2点についての重要性を伝えました。
感触としては、「思っていたより上手くGPSを使えそうだ」「充電もしてくれそうだ」と思っていたのですが・・・
説明に伺った翌日から、旦那さんはiTSUMOの使用にいろいろ不安なようで、わたしの名刺の番号に1日30件ほどの電話かかってきました。その都度ご説明し「良くわかりました」と返答していただけ、数日かけて理解していただきました。
それから数か月、徐々に状況が変わりつつあり、ケアマネさんにも暴言を吐くようになり、ケアマネさんの会社にも1日数十件の連絡が来るようになっていました。
またこれまでと違い、自転車に乗って散歩するようになっていました。しかし、転倒などで怪我が絶えず、対策を検討していたところでした。
そして、ある日、いつものように自転車で散歩に出かけられ、溝にはまり、奥さんの仕事が終わる夜8時までそのままの状態で、奥さんが位置検索をするまで誰にも気付かれなかったそうです。
ご本人は入院し、その後、退院とともに施設入所となりiTSUMOは返却されました。
今回のことで、わたしはiTSUMOがどれだけお役に立てたのだろう?と考えさせられました。奥さんからは、「居場所がわからなかったら溝の中で死んでいたかもしれない。とても感謝している」と言っていただけました。しかし、何かもっと対策することで、在宅生活を継続できたのではないか・・・?ご夫婦にとって本当に良かったのか・・・?など悩みばかりです。