最近、新薬開発のニュースが出たり、脳科学の解明がすすみ、認知症が治る病気になるのも時間の問題ではないか?という報道を目にします。
しかし、よくよく見てみると、今回の新薬も、これまでの薬の延長線上であり、つまり進行を抑える可能性がある薬という事のようですし、脳科学の分野でも結局今だに、認知症を発症するメカニズムは解明されていない現状です。
我々は薬というと万能と捉えがちですが、例えば、一番身近な「風邪」ですが、この予防も治療も消極的療法しかない現状を考えると、まだまだ研究が足りないのだなということがわかります。
逆に言えば、風邪などは免疫力を上げることで、体が自然に防衛を行う仕組みが備わっているので、極論を言えば薬に頼らずとも対策をとることはできます。しかし、認知症の場合、その原因がわからないということは、予防するすべがないということが問題なんです。
免疫力が一定の効果を示すという事は証明されおり、例えば「笑い」が認知症予防につながる研究などはかなり進んでいるようです。
しかし、免疫力だけで予防ができるというものではなさそうですし、いろんな要素が複合して発症するなら、ほかの病気と同じように、この先も完全に予防することはやはり難しく、どこまで行っても認知症になるリスクは存在するという事を理解する必要があるのだろうなと思います。
ともかく、今できることは、認知症になっても明るく生きていけるように、iTSUMOのGPSもその一部ですが、社会の環境をより良く整備することだと思います。