月別アーカイブ: 2023年8月

時代の進化と福祉用具の進化

わたしが介護を志して約30年、福祉用具の進化は、時代の進化に比べると「遅い」と感じています。
もちろん新しい技術や、素材や、工夫などは見られ、30年前のものとは比べるべくもないのはわかります。でも、30年前のあの全てがアナログだった時代、LPレコードがカセットテープになり、CD、MD、MP3と変わり、いまではデータすら配信になっています。そう考えると福祉用具の進化はそれほどでもないのかな・・・と。

福祉用具の変化、今後はIT化と省力化と予想

でも、今後はおそらくびっくりするくらいの変化が起こるような予感がしています。それはIT化と省力化です。とにかく介護する人が少ない状況が続きますので、これまでのように人の力でどうにかする時代ではなくなりつつあります。(ちょうど今その過渡期なのかな)介護保険対応の認知症徘徊見守りGPSのiTSUMO もIoT機器なので、その波に乗っているのかなと思うのですが、そんなレベルではなく、もっといろんな分野でIoTの波が来ると思います。例えば車いすの概念も変わり、立位型車いすや、歩行型車いす、高速移動型車いすなど(これを車いすと呼ぶのか?)新しいものが生まれるのではないかと。

トイレも変わり、排泄すると数秒で処理が終わり、水と無臭の可燃物に分解できたり、機能低下した部位に装具を付けることで、電気刺激によるサポートが行われ、健常な状態を維持できたり・・・。ドラえもんの世界が現実に近づいてく感じですね。

福祉用具の未来について

実際、認知症で徘徊されている方をiTSUMOを使ってスマホで位置情報を確認してお迎えに行くという、一昔前ではあり得なかったことが現実として利用されているわけですから。
わたしは、健常者・障がい者・高齢者・・・誰かにとって便利とかではなく、だれもが便利に生きやすい社会生活を送るために必要な道具、それが福祉用具の未来だと思います。
ですので認知症徘徊見守りGPSのiTSUMOはもちろん、そういう機器の開発に今後も携わっていきたいなと考えています。

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    認知症徘徊GPS併用の認知症老人徘徊感知機器のご利用事例68

    ★奈良県R様 女性70代
    ◎介護保険適用
    見守り体制:旦那さま
    GPSの取り付け位置:普段履きの靴

    ご主人と夫婦二人暮らしの奥様が利用されています。
    ご主人からアーバンテックに連絡あり、「iTSUMOをつけている靴が汚れたから新しいのを買ったので事務所に行ったら付け替えてもらえますか」とのこと、事情を伺うと、旅行中に奥様が行方不明になり、iTSUMOで検索すると河原を指しており、現地に行くと土手を滑落していたようで、地元の人に手伝われて上がってきているところだったとのことでした。

    いなくなったときは「きっと近くにいるだろう」と周囲を探したが見つからず、「iTSUMOがなければ発見にもっと時間がかかった」と言われていました。また「地元の人が助けてくれなかったら引き上げるのもできなかった」と思うとも。
    「幸いケガも擦り傷だけで済み、靴もまだ使えるんだけど、底が減ってきているしついでに交換してあげようと思って」とご主人。

    事務所の近所にお住まいで、以前から何かあれば事務所に立ち寄ってお話してくださるのですが、本当にいつも笑顔で、奥様と一緒に旅行することが何より楽しみだそうです。
    是非今後もいろいろな場所に出かけてください。お土産話を待ってます。

    旅行先で温泉を楽しむ夫婦のイラスト

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      全国でのご利用状況の傾向を考えてみました・・・

      徘徊(認知症)見守りGPS iTSUMO(いつも) シリーズはおかげさまで、北海道から沖縄まで全国でご利用いただいている実績があります。
      しかし、温度差といいますか、ご利用台数には大きなばらつきがあります。

      実は都市部で多い徘徊(認知症)見守りGPS iTSUMOのご利用者

      都道府県で見ると、大阪府が一番多く、次いで奈良県、福岡県、熊本県、埼玉県、愛知県、神奈川県、東京都、兵庫県という感じです。
      これは警察に出される保護願の件数の都道府県順に近く、(奈良県以外)やはりというか、人口の多い県が続きます。
      それだけお困りであるということなのだと思うのですが、わたしは、実は人口が比較的少ない田舎の地域も大変なのでは?と考えています。
      というのもわたしたちがいる奈良県は大阪府の隣にありますが結構な田舎具合です(奈良県の皆さんごめんなさい)わたしの住むところも村なのですが、やはり徘徊は問題になっており、昨年も1名行方不明から数日後に遺体で発見という事がありました。

      徘徊は田舎の方が大変ではないか?

      われわれは奈良県では7年前から活動しており、そういう傾向がある人はぜひ!と啓発活動を続けているのですが、まだまだ力不足で救える命が救えていない状況です。
      田舎の方では、人通りも少ないですし、山道に入ると本当に誰にも出会わず、わたしなども「怖い」と感じることがあるくらいです。
      そんな中徘徊されるときっとパニックになりどんどんいけない方向に進んでしまうのかな・・・と。

      そこで、田舎こそiTSUMOがより必要ではないかと考えています。現実として、いまでも山狩りなんかも消防団などが協力して行われているのです。
      ぜひ田舎にお住まいのより多くの方にもiTSUMOの可能性に気付いてもらいたいと考えています!

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