賛否あることを承知で書きます。私はユニットケア(少人数での個別ケア)が嫌いです。いろんな人がいろんなメリットを提言し、新規で建築される老人ホームはほぼこのユニット型と呼ばれる施設です。
一番のメリットは、少人数で家庭に近い環境で手厚い介護が受けることができる。ということなのですが、そもそも、家庭に近い環境って何ですか?そこに家族は居ません。しかも多くの場合、職員の人数が足りず走り回っていて、ゆったりした空気はなかなかありません。(これは職員の配置上の問題もあり、ユニットごとに配置する必要があるのですが、例えばお風呂の介助を行っているとフロアには介護者が誰もいなくなるとか、そんなことが起こります)
従来型の大人数ケアでは、デメリットもたくさんあり、プライバシーが保てないという問題が大きいと言われます。でも、そうなんでしょうか?全員が個室を望むのでしょうか?
私がいた多床室の特養では、幼馴染のおばあちゃん達が大部屋で楽しそうに、またお互い困ったときは助け合って生活されていました。とても微笑ましいと感じたことを覚えています。 きっと、どちらかが正解、どちらかが間違いではなく、その地域や、その時によって変化するものだと思います。その時に柔軟に対応できるような制度設計が必要なのではないでしょうか?(財政が厳しい介護保険において、ユニットケアはかなりの浪費家ですよ)