公共施設等では当たり前になりましたバリアフリーですが、なかなか日本の住宅では難しい部分が多いです。もともとが湿度の高い雨の多い国ですから、床が地面よりも50センチくらい高く設計されています。そのうえ、畳の文化ですから段差はいたるところに存在します。
一時期、「だから洋風が良い」ということで、バリアフリー住宅が普及しましたが、ここにきてまた「和風」が見直されています。
畳で寝ることで、布団の上げ下ろしという作業がセットで必要です。これは、足腰の運動にちょうど良いのです。また、毎日上げ下ろしすることで「カビ」を防ぐこともでき、実際ベッドの場合、あげる回数がどうしても減るので、湿度の高い部屋(加湿器などを使用すると特に)「カビ」が発生します。この「カビ」が原因で肺炎を起こしたり、抵抗力が落ちたりなど、連鎖的に悪影響が出てしまいます。
また、一歩外出すると「バリアだらけ」の現状、家の中でバリアがないと、外で足が引っ掛かり転倒などということもあります。この場合、自宅内での転倒と屋外での転倒では怪我の度合いが大きく変わり、屋外での転倒では骨折など最悪の結果を招くこともあります。
そこで今では、「バリアアリー」ということで、敢えてバリアを残した設計もされるようになってきています。