月別アーカイブ: 2022年5月

認知症の徘徊見守りGPSのご利用事例58

★奈良県J・Y様 女性 要介護3
◎介護保険適用
見守り体制:ご家族様
GPSの取り付け位置:靴

今回、ご利用者を見つけるまでに約1日の時間を要した事例を紹介させていただきます。
なぜ、iTSUMOを使っていてそんなにも時間がかかってしまったのか・・・・・

・ iTSUMOの充電がなかったから? → 充電はされていました。
・ iTSUMOを持って出ていなかったから? →ちゃんと持って出ていました。

まず、奈良県の駅(無人駅)から電車に乗り大阪上本町へ(ちょっと買い物に行こうとしたみたいです)
その後、駅から外へ出て(これが不思議ですが)大阪の繁華街「難波」の「地下」におられ、iTSUMOがご利用者のいる正確な場所を
指せなかったのです。GPSは屋根がある場所では電波が届きません。そこでNTTドコモの電波で位置の補正を行うのですが、GPS程の精度にはなりません

その結果、居場所を特定するまでにかなりの時間を要しました。特に地下街は階層になっているので、何階におられるのかもわかりません。

しばらくして、お母さんは違う地下鉄に乗って「別のまちへ」まで行ってしまいました。
そして最終的に、夜の暗い寒い外の歩道でしゃがんで座っていました。

外に出てしまえばiTSUMOの出番です。警察もずっと探してくれていたので、場所が特定できてから10分後には無事に保護してくれました。

あとから警察から聞いた話では、防犯カメラで確認すると、ご利用者は人ごみの中にいて、ずっと通行人の後ろを付いて歩いていたとの事でした。

今回も無事に見つかりましたが、ご家族や警察のそれぞれが「できることをできる者がやる」といったことが、解決に繋がった要因の一つだと改めて思いました。

地価の繁華街では場合によって検索位置がずれることも

認知症の徘徊見守りGPSのご利用事例57

★奈良県F・K様 女性 要介護3
◎介護保険適用
見守り体制:ご家族様
GPSの取り付け位置:お守りに入れています。

今年の奈良県の2月はいつもよりもかなり寒かったのですが、雨が少なく晴れた日がすごく多い印象でした。
通常は冬の間「散歩」は減少するのですが、晴れた日に出かけられる方が意外と多かったです。

ある日、ご家族から「まだ家には戻って来れているけど、認知症のお母さんの外出頻度が増えているので、万が一に備えiTSUMOをレンタルしたい」との連絡がありました。

説明に伺うと、機械に強そうな30代ぐらいの息子さんが立ち会って聞いていただけました。
それから1週間後、事件が起こりました。

お母さんが散歩をしている最中に疲れたので、バス停のベンチで休憩をしていたようで、そこに運悪くバスがやって来て、なんとお母さんはそのバスに乗車してしまいました。

バスの行先きは県南部の「吉野行き」。かなり山間部でドコモの電波も届くのか?という地域です。

その頃、ちょうど息子さんが夕方仕事を終え、たまたまiTSUMOの位置検索をしたそうです。

すると、お母さんは家からどんどん遠ざかり山の中へ進んで行きます。

驚いたのは、この後の息子さんの行動でした。
息子さんは、先に予測して吉野方面の地元の警察に連絡されたのです。

この時点で、まだバスの運転手さんはお母さんが認知症であると気付いていません。
息子さんの迅速な対応で、お母さんは先回りしていた警察にバス停で無事保護されました。

バスの運転手さんは、「なにが起こったのか」「なぜ警察がこんなに来ているのか」「なぜ自分が呼び止められたのか」訳が分からなかったでしょうね(笑)
今だから「笑える」話しで良かったです。

もちろん、息子さんのファインプレーではありますが、陰でご家族が忘れず充電をしてくれていたことが無ければ、息子さんもこんなに冷静ではいられなかったと僕は思うので、役割分担を決めていた家族の皆さんに感謝です。

その後はバス会社でも情報の共有を行っていただけました。

バスに乗ってしまってもiTSUMOがあれば大丈夫

認知症の徘徊見守りGPSのご利用事例56

★三重県S・S様 男性 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:娘様
GPSの取り付け位置:靴

1か月ほど前からiTSUMOを使用開始されていました。
男性は一人暮らし。隣町に娘さんが住んでいますが、隣町と言っても三重県は広いので車で片道30分以上はかかるとのこと。

娘さんはお父さんの食材の買い物とiTSUMOの充電のため、週2回実家に戻られていたので、充電が0%になることは無く使用されていました。

ある日、お父さんが利用していたデイサービスの職員さんの好意で、iTSUMOの入った靴が汚れていたので洗ってくれました。 靴は外に干していました。

そんな日に限って、お父さんは散歩に出かけちゃいました。
冬の寒い時期だったのですが、1時間、2時間、3時間・・・と時間が経過するばかりで、お父さんはなかなか見つかりません。

この職員さんはデイサービスに入ったばかりの方だったらしく、お父さんの靴にiTSUMOが入っていた存在を知らなかったとのこと。

とにかく、一刻を争うので警察に保護願を出すよう娘さんに伝えました。
警察からは、なにか手掛かりになるものはないか?と聞かれたので、今までご家族が位置検索をした「iTSUMOの履歴」をたどってみてはどうかと提案しました。

ようやく、お父さんは山もふもとで捜索開始6時間後に発見。
お父さんの命に別状はありませんでしたが、体は冷え切っていてもう少し発見が遅れていたらどうなっていたのかわかりません。

その後、ご家族や施設関係者の方々と「いつ・どこで・なにが」起こるかわからないので、普段と違う行動を取る際は「報・連・相」の徹底をしてくださいとお願いしました。

iTSUMOは履歴が3か月分残るようになっており、それをたどると、その方のだいたいの行動パターンが把握できます。いざという時にもこの履歴が役に立つことも多く、とにかく日ごろからたくさん利用していただくことが大事です。

iTSUMOの位置履歴も役に立つ

認知症の徘徊見守りGPSのご利用事例55

★広島県 女性
◎介護保険適用
見守り体制:障害者施設のスタッフ様
GPSの取り付け位置:靴

広島県の「障害者施設」の職員の方から連絡がありました。
話しを聞くと、障害を持った女性の方が外に散歩に出ると家に帰れなくなるので、iTSUMO
について詳しく話しを教えて欲しいとの問い合わせでした。

まず、お伝えたしたことは、介護保険法と障害者自立支援法は違うということ。

・介護保険の場合、一割負担が1,200円+通信料300円=「1,500円」程度
・障害者自立支援の場合、保険が適用されないため全額実費負担となってしまいます。
 月額10,000円+消費税1,000円=「11,000円」となります。

皆さんからすると11,000円!!!高いっ!!! と思いますよね・・・
でも、GPSの相場は高いのもでは1週間1万円ぐらいします。月額にすれば3万円以上はかかる
ものもあります。

話しは脱線しましたが、この方は全額実費負担でレンタルされることになりました。

さて次の問題は「iTSUMOをどこに持ってもらうのか?」でした。
高齢者の場合約6割が今履いている靴の甲に専用カバーで取り付けるのですが、障害者の方
で同じようにいけるのか?ということです。
施設の職員の方からは、「工夫をすれば靴も履いてくれるかもしれない」と言われました。
工夫というのは、両足に専用カバーを付け、そこに本人が好きな熊のシールを一緒に職員と貼り
お気に入りにしてもらうという作戦です。
さすが、日ごろ接しておられる職員さんです。ご本人は気分良く靴を履いて散歩に行かれました。

徘徊問題は、高齢者だけの問題ではなく、若年性アルツハイマーの方や今回のように
障害を持った方など、社会全体に広がっているんだなとあらためて実感しました。

少しでもお役に立てたことがとても嬉しかった事例です。

お気に入りの靴にiTSUMOのGPSを付けてもらいました

認知症の徘徊見守りGPSのご利用事例54

★三重県A・O様 女性 要介護2
◎介護保険適用
見守り体制:ご家族様
GPSの取り付け位置:ワンちゃん

ケアマネジャー様からのご相談で、「おばあちゃんが散歩に出ると道に迷って帰りが遅くなる」
しかも、「犬」を散歩に連れてるときに限って遅くなるのだとか。。。
ご家族が心配されておりiTSUMOの使用を検討されているとのことでした。

ご本人は何も持たずに出かけ、しかも靴も定まっていないとのこと
そこで、ここしかない!となったのが「犬」にiTSUMOを付けるということでした。

しかし、そんな経験は当然なく、いろいろ検討する必要があります。

1 「犬」にiTSUMOを取付けても介護保険が適用されるのか
2 「犬」にiTSUMOを取付けて「犬」がケガした場合の責任はどうなるのか
3 「犬」にiTSUMOを取付けて「犬」が逃げた場合おばあちゃんはどうするのか
4 「犬」にiTSUMOを取付けて動物愛護団体などから反対されないのか
5 「犬」にiTSUMOを取付けたままどうやって充電をするのか

結論から言いますと、全て解決できました。

1iTSUMODOORをご利用いただいており、ドアセンサーはドアにきちんと設置しています。
iTSUMOのGPS端末は複合機能(実費)ですので、取付場所は問題ありません。
2「犬」のケガについては、ご家族に同意いただき弊社は責任をとれません。
3「犬」が逃げた場合、警察にすぐに保護願をだしてもらいます。
4 GPSを「犬」に取り付ける例は、他社では実績があり、警察犬などがGPSを付けて捜索したり
しており問題ありません。(今はマイクロチップの埋め込みが義務化されているくらいですから)
5充電は、家にいるときに外してすれば問題ないです。

2022年時点で7年間サービスを行っていますが、まだまだ初めての事例があります。
十人十色 1万人1万色 です。
その都度福祉用具店様と一緒に頭をひねる日々です。

犬に認知症の徘徊見守りGPSiTSUMOのGPSを付ける