月別アーカイブ: 2021年1月

IT化について

介護の現場のIT化はまだまだ改善ポイントがたくさんあるように思います。国が取り組みを始めたペーパーレス化もそうですが、介護ロボット、AIによる予測やセンサーを使った職員のアシスト、スケジュール管理、送迎の自動運転、教育のIT化、食材・備品の管理、調理のIT化、掃除ロボットなど、こうして考えるときに、介護の仕事って本当に普段のわれわれの生活そのものだなと感じます。逆の見方をすると、日常生活で導入が進んだものを積極的に介護の現場に導入していけば、介護現場もよくなるし、コストも抑えることができるのではないでしょうか。

介護の現場は女性が多く、高齢の方も増えてきており、しかも外国の方など言葉や文化も全く違った方々が混在している状況です。だからこそ余計にスキルを下支えをするアイテムとしてITの導入が必要だと思います。ただ、まだまだ誰にとっても使いやすいというイメージはありませんので、今後はそのあたりに注力していかないといけないのではないかと思います。

大浴場について

ユニットケアという言葉をご存じでしょうか?グループホームという認知症の方の共同生活する施設で有名になった言葉なのですが、例えば収容人数が100名の施設でも1ユニット10名ずつ10ユニット のように、少人数の集団にして、個別に対応ができやすい環境にするという考え方です。

このユニットケアが導入されるまでは、大部屋で、大食堂で、大浴場でというのが一般的でしたが、施設介護がガラッと変わりました。

そして大部屋・大食堂・大浴場はなくなりました。唯一、付加サービスとして大浴場もありますよという施設はありますが、有料老人ホームなどが多いですね。

実は、大浴場も難しいことがあり、温泉などでも聞くと思いますが、レジオネラ菌の繁殖が問題で、温水循環器の消毒が結構厳しいので、施設であってもスーパー銭湯のように使用前、使用中の塩素濃度を測定する必要があるのです。(これが結構めんどくさい)

ただ、ご利用者は大浴場が好きな方が多いですね。私たちもわざわざスーパー銭湯に行くのですから一緒ですね。

しかし、最大の問題は「う〇こ問題」です。お風呂に入ると気持ちいいので、いろんなところが緩みます。その結果出ちゃうときがあるんですね。

そこからは職員の目の色が変わり、湯船にいる人の避難・洗体、湯船の湯を抜く、次に入る人を別のお風呂へ誘導やシャワーのみでの対応、浴槽の掃除、湯の張り直し・・・。  この瞬間が一番チームで動いていると実感するかもしれません・・・。

夜勤について

夜勤の経験がある人ってどのくらいいるのでしょう。介護だけでなく病院・工場・警備・飲食店・スーパーなどいろんな業種で夜勤はあります。おそらくどの業界でも共通しているのは「眠さとの闘い」でしょう。

日が変わる頃までは大丈夫なのですよ。ところが、2時を回るとどんどん襲ってくるわけです。そこで抗うために食べちゃうんです。そして、朝には胃もたれが残るという繰り返しです。

真剣に夜勤の時に「食べるもの」を研究したこともあるのですが、私の結論はダイエットクッキーですね。(おからクッキーというやつです)水分をたくさん飲んでから数枚食べるとあら不思議。数枚でおなかが膨れてきます。(炭酸水を飲んだ後のほうが効果が上がるように思います)とにかく、夜勤をされている人は見えない努力をされているということを少し知っていただけると嬉しいです。

ペーパータオルについて

介護施設では共用洗面所でタオルを使用することが禁止になりました。これは、感染症対策で、保健所が指導に来ます。

単品の値段を考えるとタオルを洗濯するほうが安いのですが、いざ感染症が蔓延すると、施設は多数の方がご利用されているので、被害が大きくなり、最悪の場合営業中止になる可能性もあります。そのため、感染症への対策は厳重にする必要があるのです。

そのペーパータオルも設置場所にもよるのですが、理想は上から下へ引き抜くような壁掛けの設置が望ましいです。濡れた手で紙を引き抜く際、しずくが滴ります。このしずくで次の紙が濡れることで感染症の拡大の可能性が増えます。なので、次の紙が濡れない壁掛けが望ましいというわけです。

とはいえ施設ではごみの問題とコストの問題が大きく、手洗いの回数が異常に多い職業だけに、その度に使用するペーパータオルは経営者からすると悩ましい存在です。

環境的にも大量のごみを出すことになりますので、これまた悩ましいわけです。

最近はエアータオルを導入されるところも増えていますが、機器の金額が高いことと、まだまだ高齢者になじみが薄いことから、じわじわ増えているという印象です。
なかなかすべての希望を満たすということは難しいのですが、今後技術が進歩することでほかの解決策が出てくるかもしれません。

PHSについて

黒電話世代・ポケベル世代・ガラケー世代・PHS世代・スマホ世代 さてあなたは?
いやなこと聞くなあって?わたしの青春時代はポケベルでしたよ。数字の羅列を必死に覚えました。

いや今回はそんな話ではなくて、PHSってもう使われていないと思っておられる方も多いのではないでしょうか。いやいやまだまだ現役なんです。

老人ホームなどで職員さんが携帯電話的なものを持ってお仕事をされています。それがPHSなんです。なぜ?今どきPHSなのか それにはちゃんと理由があり、館内では内線電話としても使え、ナースコールと連動でき、持ち運びができる機器というとPHSしか無いのです。携帯やスマホはSIMという通信を使うので、それぞれに契約と通信に費用が発生するのでなかなか採用しにくいのです。ただ、最近はスマホでWIFI接続のみで使用というケースも増えてきており、施設でインフラ整備ができているところは少しずつ選択肢も増えてきているようです。
今後はおそらくPHSの時代は終わり、施設内もスマホでいろんなことができるようになるのだと思います。
昔は職場に電話をもって入ることもダメと言われたのですが、時代ですね。

施設の床材

施設の床材って意識して見たこと・・・ないですよね。でも、実は、その建物を作られた意図というか、どういう人を想定して建てられているのかみたいなことが見えてくるのです。

病院など医療系施設はPタイルと呼ばれる硬質のクッションフロアを敷き詰めているところが多いです。色目は薄いパステル。それは掃除がしやすく、汚れが見えやすいという理由です。(消毒が前提)

特養なども病院と同じようにされているところが多いのですが、クッションフロアを少し分厚いものを採用したところや、色目を木目にしたりするところも増えてきています。
やはり少し生活感を演出しています。

グループホームは木目のクッションフロアを採用するところが多く、これは家の雰囲気を意識するためです。

有料老人ホームでは、本当の木を使ったフローリングや、タイルを張ったところ、カーペット敷など、掃除に手間がかかりますが、見た目重視の仕様です。
施設の見学をされるときは、是非まず床を見てください。その施設がどこに力を入れているのかがわかります。

研修会について

介護の仕事をしていると研修会が常に後ろから追いかけてくるようなイメージです。
それほどに研修が好き(いや必要)なんです。

例えばどんな研修をするのかというと、サービスマナー、避難訓練、介護実技、介護保険制度、感染症、福祉用具、医療と介護の連携、介護ソフト、新人研修などなど内容はそれぞれですが、それぞれに工夫して、少しでもスキルを上げようと日々頑張っておられます。

また、職場を出て外部研修も積極的に開催されており、みなさん積極的に参加しています。

他には、資格を取るためや、運営上必要な研修なんてのもあり、私も就職後に「どれだけ勉強しないといけないんだ」と思ったことを思い出します。

なのに、それだけ勉強もしている介護の仕事、プロ意識も高く頑張っているのに、給料が安い・仕事がしんどい・汚い(いわゆる3K職場)と言われるのが悔しいです。
なかなか介護職員さんの裏側を見る機会は少ないかもしれませんが、是非機会があればのぞいてみてください。また、介護に関するいろんな質問をぶつけてみてください

不思議な新年

昨年からの新型コロナウィルスの影響はどんどん大きくなっており、紅白歌合戦も無観客というなんだか不思議な感じでした。

初詣でいつもはごった返す神社も閑散とまではいかなくても、例年の人出とは大きく違っていました。車も空いていて個人的にはごった返す神社の近くに住んでいるので、渋滞なく移動が出来てラッキー!という部分もありましたが・・・。

仕事始めから数日が経過しましたが、感染者の数は増える一方、緊急事態宣言の声も聞かれる中、人との接触を極端に避けようとする傾向がどんどん強くなっているように感じ、危機感を感じます。というのも、お散歩されている方が家に戻れずにウロウロされている場合(徘徊)通りがかりの人が「大丈夫ですか?」と声をかけていただいたことで発見されるという事例がすごく多いのです。それが、声をかけるという事にためらうのが今回の新型コロナウィルスではないかと思います。

ご家族が、ご本人が行方不明になられたと認識すると、警察に保護願を出すのですが、警察は受理したところで、どこを探せばよいかわかりませんので、誰かに保護された方を保護願の情報と照合するというのが現実です。

つまり、現状では誰かに保護されないと、ご家族のもとにはなかなか帰れないということになります。 もちろんiTSUMOをお使いいただくと、位置情報がわかりますので、保護していただくことは容易なのですが、まだまだお使いでない方が圧倒的に多く、心配な新年となりました。

医師という存在

老人ホームで勤務をしていると「神」が存在します。いや宗教の話ではなくて、この人の言うことならだれもが聞きますよ。という存在、それが「医師」です。

ある日、どうしてもお風呂に入っていただけないおばあちゃんがいて、スタッフ全員が困り果てていました。そこで、嘱託医にお願いして説得していただこうとすると、私たちに向ける顔とは明らかに違ったいい顔で「はい、わかりました!」って 気持ちよくお風呂に入り、えらく長湯をした後に「あー気持ちよかった」って 全員ずっこけました。

医師というのは特に昔の人にとってはまさに「神」だったんだろうなと改めて思います。身近にいる存在ではないですし、特に昔の医師はぶっきらぼうで偉そうで知らない言葉を話す人(多分ドイツ語)という印象ですから(おこられる)現代の医師はそういう意味ではすごく身近な存在になってきました。われわれとしてはとてもありがたいことです。ただ「神通力」がなくならないように威厳は保ってくださいね。

介護と医療の違い

私は医療関係者が苦手です。それはきっと、ずっと介護関連の場所だったからでしょうかね。ともかくいろんな医療関係者とぶつかりました・・・(若さ?)

でも、嫌いではないんです。考え方がちがうので、ぶつかるんです。私はご利用者にご利用者らしく生き、ご利用者らしく死んでもらいたいと考えていました。

でも、医療の視点では(当時)病気を治すことが優先で、その人らしさは後回しだったのです。今でも急性期にはそんなことは言ってられませんから、治療を優先して例えば身体拘束を行ったりということはあります。でも、急性期を超えると、そこからは「どう生きて、どう死ぬ」のかがテーマになるべきだと主張していました。だって、80、90の高齢者にどう接するかという時に、ご本人にとって何が一番なのかを優先すべきだと。

例えば、極端な減塩食は必要ないのではないか とか、お酒やたばこの制限、外出、外泊の制限などです。

現代では、そういったご本人の意思やらしさなどが重要であると医療の関係者も十分に理解をしてくださるようになり、ずいぶん働きやすい環境になったし、自分が高齢者になった後も安心だなと思います。

チームケア

介護のお仕事をされていないとあまり聞きなれない言葉だと思いますが、介護保険が始まって以降、ご利用者を中心に介護する人たちがチームを組んで、上下関係ではなく、連携してより良い介護サービスを提供しましょう。という風になりました。

この中で、旗振り役がケアマネジャーなんです。会議の日程を調整したり、出席できない人からは事前に情報をもらったり、サービス間の連携がうまく取れているか気を使ったり・・・とまあ、こんな感じです。

チームには医師が入ることも多く、医療側と介護側で意見が違って・・・ということもよくあります。そんなときも、医師の意見を尊重ではなく、話し合いの結果、より良い方法を導き出すのがチームケアです。

私も現役時代、すごく良いチームを作れたことが何度かあります。(何度かしかないの?と聞かないでください)その時は、やはりサービス事業所も医師も、ご家族もすごく良い関係になり、結果、ご本人にとって良いケアができたと自負しています。でも、ご利用者の状態は当然変わりますし、サービス事業所も変わります。そうするとチーム構成も変わり、また新たなチームで議論するわけです。これがプロの仕事なのです。うんうん

パンかお粥か

高齢者の朝食って和食?洋食?イメージ的には和食が多いような気がしていたのですが、その昔介護の仕事を始めた20数年前からパンがいいという方が多くて驚きました。その後も洋食人口が和食を上回ったことがなく(あくまで個人の感想です)当たり前のことになりました。

さて、みなさんの朝食はどうですか?

私は日によりますが、パンのほうが多いです。

でも、旅行や出張で外で食べるときには決まって和食なんです。これはもしかし・・・。

家で食べる朝ご飯は洋食(パン)、外で食べる朝食は和食 という人が多いということでしょうか。

いかがですかこの仮説?ちなみに、高齢者が好むのは魚か肉かというのでは圧倒的に肉だそうですよ。

抱えない

ヨーロッパでは介護が進んでいると言われます。そのヨーロッパで早くから言われているのが「抱えない介護」です。そもそも抱える場面ってどんな時だと思いますか?

歩いて移動できる方を抱えると言えば、そう「お姫様抱っこ」くらいですね。

介護の場面での「抱える」は歩くことが難しくなった方が、例えばベッドから起きて車いすに乗りたいなあという時です。

人の体は大体50から60キロあります。介助するほうも同じくらいです。米俵が30キロですから、その倍近い重量を上げることになり、しかも米俵よりも持ちにくい(やわらかいので)わけです。

そこで、日本では柔道の精神?柔よく剛を制すで体を上手に潜り込ませて介助するなどの技術が発展しました。しかし、これはかなりテクニックが必要で、基本ができ、応用ができないと使えない「技」でした。

そこで、ヨーロッパから来た「抱えない介護」を日本でも本格導入となったわけです。それに乗っかったのが安倍さんで、ロボット技術を利用してなんて言うものだから、メーカーさんは我先にとロボット開発が始まりました。

正直、まだまだロボットで解決とは言えない状況ですが、今後きっと抱えない介護が一般的になると思います。私は、ロボットはロボットでも、からくり人形のようにゼンマイ式とかでアシストしてくれるロボットが日本的でいいなあと思います。

車いすについて

福祉用具の西の横綱(誰が決めた?)車いすですが、最新の車いす事情ってご存じでしょうか?パラリンピックも控えていますので、是非一度車いすにご試乗ください。

なにをかくそうわたしは、介護職員時代施設内暴走族でした。夜路死苦 的な?
いやいや、まずは着座位置から見た景色です。普段歩いていると見えないものが見えます。掲示物の位置が高いなあとか。あとは、自分で操作することの難しさ、後ろの見にくさ、段差は越えれない、坂道は地獄など経験しないとわからないことばかりです。

そういう経験を踏まえて、どう介助するのか。スピードが速いとめちゃくちゃ怖いんです。

脱線しましたが、最新の車いすは、自操式(車輪が大きい)介助式(車輪が小さい)だけでなく、座面の角度を変えるティルトや、そもそも座面の高さを調整できるものもあります。

背もたれについても、円背といって背中が丸くなる状態に対応したものや、リクライニング式、足台の外れるもの、移乗がしやすいもの、あとはカラーバリエーションが豊富になりました。

ほかには、競技用のオーダーメイドや、電動キットなど・・・車いす楽しいですよ。
ぜひ一度ゆっくりお話を聞いてみてください。